借地借家法

借地借家法第5条1項

『借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、前条の規定によるもののほか、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。』

借地借家法第6条(借地契約の更新拒絶の要件)

『前条の異議は、借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む。以下この条において同じ。)が土地の使用を必要とする事情のほか、借地に関する従前の経過及び土地の利用状況並びに借地権設定者が土地の明渡しの条件として又は土地の明渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、述べることができない。』
借地人が更新を請求すれば、従前どおりの条件で契約更新できるが、これを所有者が拒絶する場合には正当事由が必要であり、正当事由が弱いなら、財産上の給付(立ち退き料の支払い)により補完する必要があります。

借地借家法第13条1項

『借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。』
借地契約の更新を拒絶されたときは、借地上の建物等を時価で買い取ることを要求することができます。借地の立ち退き料に別途上乗せすることができるということです。

借地権とは、建物所有を目的とする地上権および賃借権のことを言います(借地借家法第2条1号)。
土地の所有者には、立ち退き要求するだけの事情や理由があるから、立ち退き要求するのだと思われますが、借地人がその借地を明け渡すことになる場合、その借地を利用する権利や利益を失うことになります。
まずは、土地所有者の側に正当事由があるのかどうか、あるなら、借地人と比較してどちらにその土地使用の必要性が強いか、などにより、所有者に対して立ち退き料を請求できるかどうかを判断することになります。
概ね、土地所有者よりも借地人の方に正当事由が多いと思われますので、土地所有者側の正当事由を補完するために「財産上の給付」を行う必要が出るでしょう。
この財産上の給付が、いわゆる立ち退き料(明渡料)となります。


借地の立ち退き料の相場は借地権価格が基準

借地の立ち退き料(明渡料)の相場は、ひとつは、借家等と同様に、立ち退くことによって発生する費用や損害をベースに算出する方法があります。
もうひとつは、相続税・贈与税を算定するために用いる借地権価格をベースに算出する方法です。土地の上に設定された借地権の経済的価値を評価した金額です。

更地価格に、路線価図などに記載された借地権割合をかけたものが借地権価格ということになり、50%~70%ということが多いです。


<借地権価格の算定方法>

更地価格 × 借地権割合 = 借地権価格
但し、この借地権価格は実際の土地取引の実態とイコールではありませんので、まずは立ち退き料算定のために借地権価格を一つの基準とし、正当事由の強弱等によって調整することになります。
もちろん、立ち退き料を調整したからといって、それは相場であり、金額が決定されたわけではありません。
所有者側との合意が必要ですから、請求するだけで、それを支払ってもらえることになる訳ではありません。
すべては所有者側との交渉次第ということになります。

土地や建物を借りたり貸したりする場合の、貸主、借主の権利等が定められた法律を「借地借家法」といいます。
平成4年、借地法、借家法、旧法を廃止・統合することにより施行されました。
これまでの借地法・借家法は、いずれも借り手側の保護に重点が置かれ、特に正当事由制度によって過度に借り手が守られていました。
その結果、一度貸したら二度と戻らないという意識が生まれ、土地活用が進まないという議論が活発化したため、貸し手を保護する定期借地権制度が盛り込まれた新借地借家法が誕生しました。
なお、この新法施行以前の土地・家屋に関しては、旧法が適用されます。

「借地権の存続期間は30年」とし、契約更新は最初の1回目は20年、2回目以降は10年と短い契約期間を定めている。契約更新時での貸し手の拒否の正当な事由も具体的で、例示が多くなっている。
ただし、同法は法改正以前の既契約には適用されない。


まず、ここでは「借地法」に関して、簡単にご説明させて頂きます。
「借地法」は、大正10年から平成4年までの約71年間続いた法律です。
この法律が制定された大正10年以前は、「建物保護ニ関スル法律」という法律がありました。 しかし、この法律は借地人の権利保護が十分とは言えなかった事から、大正10年に「借地人の保護」に更に重点が置かれた新しい法律「借地法」が施行されました。
この法律の特徴としては、地主さんから土地を借りると、契約更新を続けることで半永久的に契約を継続することが出来ました。


地主さんの立場から考えた場合、戦中~戦後間もなくは土地価格も安く、土地を貸すことにより現金収入(地代収入)が入ってきたので十分メリットはありました。
しかし、高度経済成長期を経て土地価格が高騰してくると事態は一変。
割安な地代で、半永久的に返ってこない借地は地主さんから好まれなくなり、全国的に借地の新規供給量は大幅に減少してしまいました。

そこで平成4年に借地法等が廃止され、新しく「借地借家法」が制定。
契約期間の延長を拒める 『定期借地権』制度等が始まり、借地に関する法制度は大幅に改善されました。
しかし、法改正によりそれまで土地を借りていた方にとっては不利になってしまう恐れがあった事から、平成4年8月時点で土地を借りていた借地人さん(その相続人含む)は、更新などの借地人に有利な事項に関しては、引き続き廃止された借地法が適用されることとなり、借地法は実質存在したまま現在に至ります。(※)


合意によらない更新

地主さん・借地人さん間で更新契約が締結できない場合でも、借地上に建物がある場合には借地契約は自動的に更新されます。
この場合、「法定更新」と呼ばれ、これまでと同じ条件で更新したものとみなされます。

所有権(土地の権利)=底地権(地主さんの権利)+借地権(借地権者さんの権利)です

まず借地権と底地権についてご説明します。
借地権とは、借地権者さんが地主さんの土地に建物を所有する権利です。
一方底地権は、地主さんがお持ちの権利で、借地権が付いた土地を所有する権利です。
つまり、今お借りの土地は、所有権(土地の権利)=底地権(地主さんの権利)+借地権(借地権者さんの権利)ということになっているのです。


不動産業者さんは、今お持ちの借地権に対し、底地権を買い足すことで完全な所有権にしませんか?というご提案をされたのでしょう。
地主さん側から売却のお話が来ているということは、今お借りの土地を所有権化するのにとても良いタイミングだと思います。


路線価の借地権割合に応じて売買されることが多いです。
つまり、坪100万円の土地の場合、借地権割合を60%と仮定すると、残りの40%の部分、つまり坪40万円が売買価格となります。
但し、必ずしもこのような価格根拠となるとは限りません。
売買は双方の合意の上で成立しますので、地主さんとの話し合いが重要です。
但し、あまりにも強引な値下げ交渉は地主さんの機嫌を損ねてしまい、売買不成立にもなりかねません。
ある程度納得のいく範囲で価格合意しておくことがポイントです。


路線価1平米225000円 借地権割合60% 


2017/12/30(土) 午後 5:21

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